ココネCTO 新年の挨拶 <ココネエンジニアリングの今までと、これから>

皆さん、こんにちは。CTO 李弘基です。少し遅くなりましたが、今年の新年の挨拶を兼ねて、ココネのエンジニアリングの今までのことを少し振り返ってから、今年の抱負を共有したいと思います。
ココネは2021年に13周年を迎えます。私は2010年にココネに入社して、2020年で入社10年目になりました。今まで見てきたココネの歩みを開発の視点で振り返ってみます。

1)PCブラウザ基盤の語学時代

(2010年当時のココネの英語学習PCポータル)

ココネはiPhone 3Gが発売された翌年の2009年に設立されました。当時は今のようにモバイルアプリの市場が大きくはなく、PCやフィーチャーフォンも盛んな時代でした。ココネはPCサイトでAdobe Flash(今はAdobe Animate ツールに融合、以下Flash)基盤の英語学習のポータルサイトを一生懸命作り始めました。

ココネが語学を始めた大きな理由のひとつに、オンラインとオフラインでの教育格差がありました。
インターネットで世の中が繋がっていても、オンライン学習の普及は大きく遅れていて、一方、オフラインでは沢山のお金をかけないと英語が学べませんでした。この教育格差をなくすことがココネの夢でした。そこで、ブラウザ上でオンライン英語学習ができればとても気軽で利便性が高いと考え、ブラウザでリッチなコンテンツが作れるFlash技術を使うことにしました。

リーディングをはじめ、ライティング、リスニングといった英語の学習サイクルを総合管理できるポータルの実現を目指し、2010年には音声認識システムのJuliusを導入しました。また、Flashのサーバーエンジンと絡めて実装したことを今でも覚えています。そしてオフィスの地下1室を借りて、サーバールームを構築して、専用のインターネット回線を契約して、自作サーバーを部品を1つ1つ組み立てて、と、ベンチャーらしくサービスを始めていました。当時はPHPを使ったウェブアプリケーションサーバー以外にも、英単語のカルタ対戦ゲームやチャットシステムで使えるCoroutineの原型(今はC++20導入予定のCoroutine2もありますが)に近いベースを使ったC++基盤の同期通信サーバーも自社開発していました。

(2010年当時のオフィス内のサーバールームの自作サーバー、Intel CORE 2 Quad Q9400 2.66GHz世代からIntel CPU Core i7 i7-2600K 3.4GHz世代まで)

 

2)モバイルアプリ時代

(今までココネが出してきた主なモバイルアプリやサービスの一覧)

2011年はココネのモバイル元年、という年になります。自社で全てのリソースや企画を作っていた英語学習のPCポータルのノウハウを活用して、モバイル時代に一気に転換することになりました。2011年に開発者全員をモバイルアプリ開発に切り替えてリリースした複数の語学アプリ(英語リスニング王国英語組み立てTOWNなど)は、有料ランキングで2年間常に上位にランクしていて、モバイル市場への魅力を強く感じたことを覚えています。

そして語学サイトでアバター機能を作った経験を生かし、モバイルで「ポケコロ」もその時にチャレンジして世に出しました。2012年頃からNoSQLの時代に向けて、RDBMSからNoSQLのMongoDBをメインDBとして採用するなど、チャレンジ的な技術選定もしています。MongoDBもココネのサービスと共に成長し、今はNoSQL分野では1位、データベース全体ランキングは5位まで成長しています。他にはリモートキャッシュとしてRedisも早くから採用しています。

(2021年1月時点、データベースランキング、出典:https://db-engines.com/en/ranking)

「ポケコロ」での可愛いアバターの表現やファッションやインテリアアイテムをいかにデザイナーさんが最大限細かい表現を極限まで作れるようにするか。当時のエンジニア達は語学サイトで試みたアバターのチャット機能を参考にアプリでまたゼロから構築してきました。

(ポケコロのアバター作成画面)

1,600万人以上のお客様に愛され続けている「ポケコロ」を皮切りに10年の間、約40個を超える「人々が繋がるアプリ」を作ってチャレンジしてきました。

そのココネは12年間成長し続けてきて、キャラクターを着飾って遊ぶジャンルのCCP(Character Coordinating Play)分野で5本以上のアプリを出して、国内市場の同分野ではトップの成績を出せるまでに成長しました。その頑張りが実って、2020年は「非ゲーム分野で日本トップ10位のパブリッシャー(出典:AppAnnie社2021年発表のレポート)」になりました。そして、ココネの会社全体でのDAUは10年前とは比べられないくらい飛躍的に成長しています。

(2020年、年間のソーシャルネットワークカテゴリのCCP分野の売り上げランキング)

CCP分野以外にも「お客様が作ったスタンプで遊ぶメッセンジャー」「消えていくメッセンジャー」「ラジオの配信アプリ」など、様々な技術が使われるアプリにもチャレンジしました。様々な技術を選定して使っています。その一例として、CCP分野では以下のような技術スタックが挙げられます。

(ココネのCCP分野でよく使われている技術スタック)

2020年には新CCP Engineの基盤作りの整備をして「ポケコロツイン」を発表しました。他にも、去年から本格稼働になった世界中のクリエイターがココネのCCPアプリにデジタルアイテムを提供するプラットフォームのcoconetsのリリースや、ウェブ技術を使った新たなチャレンジ、そして、ブロックチェーン技術を加味した様々なアプローチもしてきました。

 

3)2021年から

<ココネ、これから10年に向けてのココネの想い>

1,600万人以上のお客様に愛されているアプリを出し続けてきているココネは、一連のジャンルを通して、正に「デジタルワールド」を築いています。今年は今までのノウハウや経験を活かして、さらなるチャレンジをしていきます。

また、2021年は今まで培ったエンジニアリングの経験をベースにCCP分野をさらに進化をさせ、「より多くのお客様がアクセスできる環境」「デジタルアイテムの価値をより生み出せる環境」をもっと実現したいと思います。そのために、ココネエンジニア達が一丸となって、新しいアプローチや技術を取り入れながら既存プロジェクト及び新規プロジェクトを通して、ココネの新年の挨拶で紹介された2021年これからの10年に向けたココネの想いに画かれているようなデジタルワールドを拡張していく成長をさらなる出発点としたいと思います。本年も、宜しくお願い致します。

※ココネはエンジニアを積極的に募集しています。
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