
Kotlinを使って効率的なコードを書くポイント
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2023年4月18日
こんにちは!
今回のテックブログ記事のテーマは Kotlinです。
Kotlinは進化したJavaLikeな言語として注目されており、Javaと同様にJVM上で動作するためJavaライブラリを使うことができます。
また、KotlinはJavaに比べてコードが簡潔であるため、開発の効率を向上させることもできます。
というわけで、今回は、そんなKotlinを使用して効率的にコードを書くためのいくつかのポイントを紹介します。
1. Null Safety
JavaではNPEを防ぐため、明示的にnullチェックを行う必要がありました。
しかし、Kotlinではnullに対する安全性が組み込まれているため、nullチェックを省略することもできます。
例えば以下のようなJavaコードがあった場合、
String name = getName();
if (name != null) {
System.out.println(name.length());
}
Kotlinでは、次のように書けます。
val name: String? = getName()
println(name?.length)
Kotlinの「?」演算子を使用することで、nullチェックを簡潔に行うことができていますね。
2. Extension Functions
Javaでは、クラスの機能を拡張するために別のクラスを継承する必要があります。
しかし、KotlinではExtension Functionsを使用することで、既存のクラスに機能を追加することができます。
以下のシンプルな例で、Javaでは
public static String capitalize(String str) {
if (str == null || str.isEmpty()) {
return str;
}
return str.substring(0, 1).toUpperCase() + str.substring(1);
}
String name = "john doe";
String capitalized = capitalize(name);
と書いていましたが、Kotlinでは以下のようにスッキリと書くことができます。
fun String.capitalize(): String {
if (isEmpty()) {
return this
}
return substring(0, 1).toUpperCase() + substring(1)
}
val name = "john doe"
val capitalized = name.capitalize()
Stringクラスにcapitalizeメソッドを追加するために、Extension Functionsを使用しました。
このように、Extension Functionsを使用することで、コードの再利用性を高めることができます。
3. Data Class
Javaでは、POJO(Plain Old Java Object)を使用して、データの保持や入出力処理を実装することが一般的です。
JavaでもLombok等を使用して自動生成などすることがありますが、Kotlinではそのようなことをしなくとも次のように“DataClass”を使用することで、より簡潔なコードを実現できます。
data class User(val name: String, val age: Int)
val user = User("John Doe", 30)
val name = user.name
val age = user.age
ご覧の通り、Data Classを使用することで、getterやsetterなどの煩雑なコードを省略することができます。
また、toString、equals、hashCodeなどのメソッドも自動的に生成されるため、コードの記述量を圧倒的に減らすことができます。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回は、Kotlinを使用してJavaに比べ効率的にコードを書くためのいくつかの方法を紹介しました。
「この程度のこと、もちろん知ってるよ!」という方も多いかもしれませんが、改めて意識してみることでKotlinが与えてくれている恩恵を再認識し、毎日の開発作業が少しでも楽しく快適になるきっかけとなれば幸いです。
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