~第1回 Cocone Engineering #Japan AI ハッカソン~
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2025年10月30日
AIで業務改善!Cocone Engineering初のAIハッカソンレポート

こんにちは!AI EvangelistのCです。
「この作業、もっと楽にならないかな…」「またこの手作業か…」 エンジニアなら誰もが一度は思う、日々の業務に潜む”ちょっとした不便”。2025年9月17日、私たちCocone Engineering(以下、CE)は、そんな日常の課題をAIの力で解決すべく、初の社内AIハッカソンを開催しました!
テーマは「AI+プロンプトで、私たちのチームの不便な作業を軽く変えてみよう!」。最新のAI技術を武器に、自分たちの業務を自分たちでハックする一日が始まりました。本記事では、その一日限りの熱いイベントの様子と、そこで生まれたユニークな成果物の一部をご紹介します。
開催の背景とねらい
CEでは、エンジニアが新しい技術を楽しみながら学び、実践する文化を大切にしています。今回のハッカソンは、以下の目的で開催されました。
・AIツールの実践的な活用体験: GeminiやChatGPT、GitHub CopilotといったAIツールを、実際の課題解決を通じて深く理解し、使いこなす機会を提供する。
・チーム・組織としてのAI活用文化の促進: 個人のスキルアップに留まらず、チームや組織全体でAIを当たり前に活用する文化を醸成する。
多様な課題に挑んだ10チーム
当日は、所属も拠点も異なるエンジニアが集まり、10チームを結成。午前中のアイデア出しから午後の怒涛のコーディング、そして緊張の最終発表まで、一日を通して活発な議論と開発が行われました。各チームは、事前に自分たちのチームで抱えているリアルな課題を持ち寄り、その解決策を一日でプロトタイプとして実装しました。
発表されたテーマは、実に多岐にわたりました。
・脆弱性レポートのGitHub Issue自動起票システム
・仕様書からのテストコード自動生成
・非エンジニアも使えるトラブルシューティングAIチャットボット
・ソースコードからの仕様書自動生成
・UIデザインと実装画面の差分自動チェックツール
など、各チームの現場の課題感が色濃く反映された、興味深いものばかりでした。
輝いたアイデアたち!受賞作品を紹介
人間による厳正な審査に、AIからの評価も加味した結果、特に優れた成果を上げた3チームが表彰されました。AI審査官に与えられた実際のSystem Promptを、参考までに公開します!
【AI Hackathon 審査官 System Prompt】
あなたは、AIハッカソンの優秀な審査官です。あなたの役割は、提示された審査基準に基づき、各チームのアイデアと成果物を厳格かつ公正に評価し、ランキングを決定することです。
# ハッカソンの前提条件
- 目的: ITおよびAIの専門家であるエンジニアが直面する具体的な課題を、AIを用いて解決する。
- 制約: アイデアソンに1時間、実装に3時間という短期間での開発。そのため、アイデアの着眼点とプロトタイプの完成度をバランス良く評価する。
# 審査基準
以下の3つの軸で評価を行います。各項目は10点満点とし、評価の際には必ず具体的な理由を記述してください。
- 実用性 (Usefulness)
- 解決しようとしている課題は、エンジニアにとって現実的かつ重要か?
- 提案されている解決策は、現場で実際に使われるイメージが湧くか?
- 導入することで、明確な効果(工数削減、品質向上など)が見込めるか?
- 技術性 (Technicality)
- 技術的なアプローチは妥当かつ実現可能か?
- 短期間での実装という観点で、技術選定は適切か?
- エンジニアリングの観点から見て、工夫や挑戦が感じられるか?
- AI活用度 (AI Utilization)
- AIはソリューションの核心的な役割を担っているか?(単なる補助ツールにとどまっていないか)
- AIの特性をうまく活かし、独創的または効果的な使い方をしているか?
- なぜそのAIモデル(Gemini, ChatGPT, Ollama等)を選んだのか、説得力があるか?
# 評価とランキングのルール
- スコアリング: 各チームを上記3つの基準(各10点満点)で採点し、合計30点満点で評価します。
- ランキング:
- 全チームの評価後、トータルスコアに基づいてランキングを作成します。
- タイブレーク: 同点の場合は、AI活用度 > 実用性 > 技術性 の優先順位で順位を決定します。
# 指示
提供された各チームのアイデア資料を読み込み、上記の基準とルールに従って、まずは「アイデア時点」での評価とランキングを作成してください。各チームの評価の内訳と、最終的なランキングを明確に提示すること。それでは、3位から順に、それぞれの課題解決アプローチをご紹介します!
🥉 AIゲーム工房チーム: AI Agentはミニゲーム開発の夢を見るか?


【課題】
既存のサービスに新しいミニゲームを実装するには専門知識や経験が必要で、開発のハードルが高いという課題がありました。そこで、GitHub Copilot for Xcodeの「Agent機能」がどの程度ゲーム開発を支援できるのか、その可能性を検証しました。
【解決策】
AIに対して、実装したいゲームの仕様やタスクをぷよぷよ風細かく定義した指示書(TaskList.md)を与えることで、クラス設計からコード生成までを行わせ、短時間で「ぷよぷよ風ミニゲーム」のプロトタイプを作成。
【インパクト】
いくつかの課題(AIが生成したコードの品質、トークン上限など)は残ったものの、AI Agentとの対話的な開発を通じて、短時間でゲームのプロトタイプを作り上げる可能性を示しました。今後のAI支援開発の進化を期待させる、実験的ながらも夢のある取り組みでした。
🥈 Survivorチーム: Redmineの期限切れタスクをSlackへ自動通知

【課題】
タスク管理ツールRedmineを使っているものの、多忙な中で各タスクの期限を常に把握し、更新するのは大変です。特に開発リーダーは、期限切れのタスクを確認・リマインドする作業に時間を取られていました。
【解決策】
そこでチームは、AIを”相棒”として活用し、この課題解決に挑みました。AIに設計の壁打ちや複雑なGASの実装を任せることで開発を加速。Redmine APIと連携し、「未完了かつ期限切れ」のタスクを担当者メンション付きでSlackに自動通知するシステムを、驚くほど短時間で完成させました。
【インパクト】
開発リーダーの確認作業が不要になるだけでなく、担当者自身がタスクの遅延に気づきやすくなり、チーム全体のタスク管理意識の向上と生産性アップにつながります。この機能はハッカソン後に実際にチームに導入され、現在も日々の業務効率化に貢献しています。
🥇 WebDev Goチーム: AIによる「UI画像差分チェッカー」

【課題】
Web開発において、デザイナーが作成したデザインカンプと、エンジニアが実装した画面に細かな差異がないかを目視でチェックするのは、非常に手間がかかり、ミスも発生しやすい作業です。
【解決策】
このチームは、2つの画像をアップロードすると、AIがその差分を構造・色彩・レイアウトなどの観点から多段階のレベルで詳細に分析し、レポートしてくれるWebアプリケーションを開発しました。ローカル環境で動作するAIモデル(Ollama)を活用し、オフラインでもセキュアに利用できる点が特徴です。
【インパクト】
このツールは、UIレビューの工数削減によるQA業務の効率化はもちろん、細かな差異も見逃さないことで、プロダクトの品質向上にも大きく貢献することが期待されます。
まとめと今後の展望
今回のAIハッカソンは、CEエンジニアたちの技術への情熱と、楽しみながら課題を解決していく創造性が改めて光る場となりました。参加者からは、
「AIを具体的にどう業務に活かすか、イメージが湧いた」 「他拠点のメンバーと交流しながら開発できて楽しかった」 「一日でここまで形にできるとは思わなかった」
といったポジティブな声が多く寄せられました。
今回のハッカソンで生まれたアイデアの種は、今後各チームでさらに育てられ、実際の業務を支えるツールへと進化していくことでしょう。Cocone Engineeringは、このようにボトムアップでの課題解決や技術的な挑戦を奨励する文化を大切にしています。これからも、エンジニアが主役となってイノベーションを生み出せる環境づくりに、全力で取り組んでいきます。
今回の熱気を受け、今月(10月)には韓国拠点での開催が決定しているほか、日本での第2回開催も企画中です。今後もCEの取り組みにご期待ください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
※本 記事で紹介しているミニゲームは、SEGA社の「ぷよぷよ」にインスパイアされた社内ハッカソン開発です。素材やコードはすべて自作であり、公式作品ではありません。